加工業界において、常に重要課題として取り上げられる『加工時間の短縮』。お客様の生産効率を左右するこの課題は、工作機械メーカーにとっても共通の課題です。加工時間を短縮させる大きなポイントは『機械の高速化』と『プログラム実行の高速化』の2点。いくら高性能な機械でもプログラムに無駄があれば、加工時間短縮を図ることはできません。高性能な機械と効率的に機械を動かすプログラムが両立することで、圧倒的な加工時間短縮を実現します。今号では、プログラム実行の高速化についてご説明いたします。
主軸の加減速時間の短縮プログラム
従来のプログラムでは、ひとつの加工が終了するたびに主軸回転速度が減速するため、次の加工を始める前に再度加速する必要がありました。この加減速に要する時間が加工のロスタイムにつながっていましたが、加工時間短縮化プログラムを使った場合、主軸回転速度が加工の前に切削速度まで加速(減速)するため、無駄なロスタイムが発生しません。
従来のプログラムでは加工を終えるたびに191 min-1まで主軸回転速度を下げることで、ロスタイムが発生していることが分かります。
クイックMコードによる加工時間短縮化
クイックMコードとは、Mコードの動作完了信号を待つことなく、次のブロックの指令を開始させることができるMコードです。つまり、クイックMコードを使用することにより、複数の動作を平行して処理することが可能となります。(クイックMコードの番号は、特定の従来Mコードに1000を足した番号が充てられています)
主軸起動と位置決めを同時に行う
B軸割出しの高速化
ATC準備の高速化
B軸とATCの同時動作
*上記掲載内容はNH4000 DCGを例としてご説明しています。
これからも森精機は、加工時間短縮への取組みとして機械の高速化を図るだけでなく、プログラム実行の高速化など、あらゆる視点から高速化を追求し、お客様のご要望に対応してまいります。