ニュース/森精機トピック

ニュースレター| Vol. 8 No. 2 July 2003

激動の金型市場に向けた、
森精機のモールディング・テクノロジー。
アジア諸国の急成長により、グローバル競争の様相を呈してきた国際金型市場。今年の春に開催された2つのINTERMOLDを振り返りながら、森精機の金型への取組みをご紹介していきます。

モデルチェンジのサイクルが激しい携帯電話やパソコン、次世代製品であるエコロジーカーや薄型テレビ。これら家電や自動車の技術革新は、常に新しい金型技術を基盤として成り立っていると言っても過言ではありません。世界の金型生産量の4割以上を占める日本を筆頭にアメリカやEU諸国で占められていた金型産業は、現在、中国や韓国、シンガポールなどアジア諸国の追い上げにより、本格的なグローバル競争の時代を迎えています。

このような激しい流れの中で今年の3月にソウルで開催されたINTERMOLD KOREA2003、4月に東京で開催されたINTERMOLD 2003は、今後の業界の向かう先を示唆する重要な見本市であったと言えるでしょう。両見本市から見えてきたのは、金型業界はこれまでの熟練技術を中心に据えた技能重視の産業から、熟練技術をベースとしてITなどの先端技術を包括した装置産業へ、強く転換が求められているという点でした。

森精機においても、こうした金型市場の流れを踏まえて絶えず技術開発を推進。特に「高機能化」「複合化」「IT化」といった観点から、より金型加工に特化した製品開発やサービス活動を行っています。

まず森精機と金型をより一層結びつけるうえで大きなトピックとなったのが、立形マシニングセンタNV5000です。品質、性能ともに次世代基準となることを目指して開発した当機は、昨年3月の販売開始後わずか1年で約800台を受注。工作機械としては異例の大ヒット作となりました。特筆すべきは、当機を最も多くご使用いただいているのが、金型ユーザーであるという事実です。これまで森精機のマシニングセンタは、部品加工ユーザーへの納入が多かったのですが、NVでは全体の21 %を金型ユーザーが占めています。当機が評価された理由としては、金型加工に充分対応できる加工精度と剛性の高さ、そして高速性やコストパフォーマンスなど、高い次元でトータルバランスのとれた機械であったことが挙げられます。また突然の停電から重力軸の落下を防ぎ、高価な金型を傷つけない「Z軸落下防止機能*」など、随所まで細やかな配慮が行き届いている点も高評価の理由です。

INTERMOLD 2003(東京)での森精機ブース。
立形マシニングセンタNV5000。
Z軸落下防止機能*
停電時に主軸がわずかに上昇。ワークを傷つけません。
AIナノ高精度輪郭制御機能
こうしたNVの成功を受けて、より金型加工に特化した機械として開発したのが、東京のINTERMOLD
2003に出展した金型加工専用マシニングセンタNVD5000。当機は、専用機として基本構造から見直しを図り、高速ミーリングに対応した20,000 min-1主軸や高品位加工を可能にするAIナノ高精度輪郭制御機能、IT化に向けて大容量のデータ転送が可能なファストデータサーバなどを標準搭載。金型加工のお客様にターゲットを絞り、高機能化を果たしました。
同時5軸制御による金型加工。
(写真はGV-503/5AX)

CAM画面。

一方、複雑形状加工や短納期化を進めたいお客様への選択肢としてご用意しているのが、5軸制御マシニングセンタです。そのメリットとしては、ワンチャッキングでの一貫加工が可能な点、工具長が長くなりがちな金型加工時にワークを傾斜させることで工具長を短くできる点、工具寿命の延長やワーク面粗度の向上などが挙げられます。数年前に比べると、企業競争力を高めるために、より現実レベルでご検討いただけるお客様が増えてきた分野でもあります。

INTERMOLD 2003では、SuperMILLER 400とSuperTILT 500の2台のマシンを展示しましたが、出展機3台のうち2台が5軸機ということもあって、当社が複合加工にかける意気込みも理解して頂けたことと思います。

そして何より森精機が他のメーカーと差別化できるところは、独自の専門機関であるDMグループ(旧金型加工研究所)出身者を世界6箇所に配置している点です。主要CAD/CAMソフトウェアや最新マシニングセンタを完備し、強力なサポート・研究機関として、プログラムや加工における課題解決に取り組んでいます。

コスト削減や納期短縮が特に厳しい金型業界ですが、常に高度な生産技術が求められ続けるという点では他の業界と変わりありません。森精機は、工作機械メーカーの立場から業界を牽引すべく、時代のニーズを敏感に捉えた製品やサービスをご提案していきたいと考えています。

* 以下の場合は重力落下防止装置が働きません。
1. 送り軸のサーボアラームが発生した場合
2. パワーサプライモジュールのアラームが発生した場合
3. CNC・アンプ間の通信アラームが発生した場合
4. 電圧がゆるやかに低下し、停電を検出する前にアンプが

制御不能になった場合

NV5000参考データ


従来機(SV-50)と比較したNV5000受注台数の推移です。

5機に1機は、金型加工に使われています。


展示会レポート
INTERMOLD KOREA 2003   INTERMOLD 2003

INTERMOLD KOREA 2003
(韓国 : ソウル)

NV5000A/40を出展。昨年6月にテクニカルセンタをオープンしたばかりにも関わらず、ベストセラー機NVの反響は韓国でも絶大。携帯電話金型のデモ加工に注目が集まりました。

 

INTERMOLD 2003
(日本 : 東京)

金型加工機の決定版NVD5000と5軸制御マシニングセンタSuperMILLER 400、SuperTILT 500を展示。マシニングセンタ用CAMソフトウェアVEGATM Milling Editionを使ったモールドベースの超高速加工も披露しました。


 

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